インタビュー
「株式会社仲井」

仲井 雅弘 専務

ZeroDルーフとちきゅうにやさしい施工研究会

まさに新しい視点を、企業連携で実現できたわけですね。他にご苦労された点はありますか」

 実際の現場では、ボルトの風化がひどすぎたり、さらにはボルトの頭の部分がなくなっている場合もあります。職人さんの声はその日の内に返ってきますから、すぐに改良を重ねました。結果、新たなサドルを開発して、そうした場合にも対応できるようになっています

ZeroDルーフの工事は、板金業としてはさほど難しくない、非常にシンプルなものです。しかし稼働している工場の屋根で作業するわけですから、失敗は許されません。無塵工法だと言っているのに何か落ちてきたり、ましてや踏みぬいて落下などもっての他でしょう。それらの対策についてはいかがですか

 古いスレート屋根の上での工事というのは、非常に危険なんですね。ちょっと踏んだだけで割れてしまいますし、落下事故というのも全国で絶えません。そのため当社のシステムでは安全ネットを敷設します。ただ従来の建築用ネットは必要以上に丈夫で、コストが高い。そこで漁網業者の方と相談して、ペットボトルを再生利用した丈夫で安価なネットも開発しました。他にも広い規模の工場なのに、荷揚げを片側からしかできないという状況がよくありますから、足場用の鉄骨モヤで工具運搬用のトロッコを転がせるように工夫したりしています。そうして現在のZeroDルーフにつながりました。しかし当社だけではとても全国に拡げるようなブランディングはできません。そこで荒山さんに相談したのが、ちきゅうにやさしい施工研究会のきっかけでした

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